【Omeka S モジュール紹介】Advanced Search Plus:詳細検索機能を拡張する

概要

Advanced Search PlusはOmeka Sでのより柔軟な検索を可能とするための、詳細検索に項目などを追加するモジュールです。

 

omeka.org

 

本記事では、本モジュールの使い方について説明します。

 

使い方

本モジュールをインストールすることにより、以下の項目が利用可能となります。

  • before/on/after creation/modification date/time of any resouce:日付や時間に対する範囲検索を可能とします。
  • has media (for item):画像を持つアイテムの絞り込み
  • has original:オリジナル画像を持つアイテムの絞り込み
  • has thumbnail:サムネイル画像を持つアイテムの絞り込み
  • mutiple media types (for item)
  • multiple media types for media (included in core since Omeka S 2.0.2 for a single value)
  • visibility public/private:公開/非公開設定に基づく絞り込み
  • media by item set:アイテムセットに基づくメディアの絞り込み

 

具体的には、例えば管理者画面のアイテムに対する詳細検索画面において、以下のような検索フォームが追加されます。「has media(画像を持つアイテムの絞り込み)」などはニーズが高い検索条件かと思います。

 

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また、メタデータ別の検索フォームにおいて、以下の検索条件が追加されます。

  • start with
  • end with
  • in list (via api only).
  • exclude one or multiple properties (except title):(タイトルを除く)単一または複数のプロパティを検索対象から除外する。

 

以下のように、検索条件の指定方法が拡張されます。

 

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さらに、サイト毎に、詳細検索画面のフォームに関するカスタマイズが可能です。

「Restrict to used properties and resources classes」を有効にすることにより、検索フォームの項目選択フォームにおいて、リソースに使用されている項目のみを選べるようになります。Omeka Sのデフォルト設定では、登録済みの語彙で使用されているすべての項目が表示されてしまいますが、この機能により、その煩雑さを軽減することができます。

また「Display only following fields」は、各種フォームの表示/非表示を設定することができます。下図では、本モジュールによって追加されたフォームのうち、「Has media」のみを有効にしている例を示します。

 

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まとめ

本モジュールについて、「Restrict to used properties and resources classes」の設定ができる点や、画像を持つアイテムのみへの絞り込みができる点などが特に有用かと思います。

 

本モジュールは、東京大学工学・情報理工学図書館の工学史料キュレーションデータベースの詳細検索画面でも使用されています。

 

curation.library.t.u-tokyo.ac.jp

 

Omeka Sを用いたサイト構築の参考になりましたら幸いです。